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意外と知らない嚥下の話~飲み込みの専門家が語る

こんにちは。

芦屋もみじ歯科 院長の定兼啓倫です。

 

当院が掲げる

「生涯、自分の口から食べたいものを食べられる」という目標を達成する上で、

 

最も大切な機能の一つが

 

「嚥下(えんげ:飲み込み)」です。

 

特に高齢者の方にとって、

嚥下機能の低下はQOL(生活の質)だけでなく、

命にも関わります。

 

 

そこで今回は、

摂食摂食嚥下リハビリテーション認定士の資格を持ち、

兵庫医科大学病院での研修医時代から嚥下にトラブルを抱えた患者さんと多く接してきた副院長に、

嚥下の重要性とご自宅でできるケアについて話を聞きました。

 

 

 

目次

 

1. 嚥下(飲み込み)が悪くなると、体にどんな影響があるのでしょうか?

 

2. 嚥下機能低下に気づく”サイン”はどんなものがありますか?

 

3. 嚥下機能を維持する上で、口腔ケアにはどんな影響がありますか?

 

4. ご自宅で安全にできる簡単なリハビリや体操はありますか?

 

5. 訪問歯科診療では、摂食嚥下リハビリテーション認定士としてどのように患者さんをサポートしたいと考えていますか?

 

6. まとめ

 

 

 

Q1. 嚥下(飲み込み)が悪くなると、体にどんな影響があるのでしょうか?

 

副院長: 

嚥下機能の低下は、食生活全体に大きな影響を与えます。 

まず、食事がしづらくなることで食事への意欲が低下します。

食事のスピードも遅くなるため、

結果的に食事量が減って栄養不足に陥るリスクがあります。

さらに、

食べ物や唾液が誤って気管に入ってしまうことで、

窒息や誤嚥性肺炎の発症リスクも高まります。

嚥下機能の低下を防ぐことは、

全身の栄養状態と命を守ることにつながるのです。

 

 

 

Q2. 嚥下機能低下の「サイン」はどんなものがありますか?

 

副院長: 

よく知られているのは**「むせ」**ですが、

それ以外にもサインはたくさんあります。

・食欲・摂取量の変化:  

食欲が低下したり、無意識に飲み込みやすいものばかりを選んで食べることで、

食事内容が偏ることがあります。

 

・飲水量の変化: 

水分の多いものを避けて召し上がるようになり、飲水量が低下します。

 

・全身状態の変化: 

嚥下機能低下はフレイル(虚弱)の一つに含まれます。

嚥下機能の低下とともに、運動量の低下も生じるようになります。

また、脱水症状や発熱なども嚥下機能低下のサインになります。

 

・行動の変化: 

進行したケースでは、

喉の奥から**ゴロゴロとした「貯痰音」**が聞こえたり、

磨きを嫌がる(むせを誘発するため)といった行動が現れることもあります。

 

 

Q3. 嚥下機能を維持する上で、口腔ケアにはどんな影響がありますか?

 

副院長:

 口腔ケアはただお口をきれいにするだけではありません。

口腔内の粘膜に刺激を与えることで、

唾液分泌を促進します。

唾液が増えれば、むし歯のリスクも低下しますし、

お口が潤っている方が食べ物を飲み込みやすくなります。

また、口腔粘膜への刺激は、嚥下機能の廃用萎縮を予防し、

賦活化を促す役割もあります。 

このように、お口のケアは間接的に飲み込みも良い影響を与えるのです。

 

 

 

Q4. ご自宅で安全にできる簡単なリハビリや体操はありますか?

 

副院長: 

はい、

よくデイサービスなどで行われている

**「パタカラ体操」や「あいうべ体操」**が定番で、

舌や口の周りの筋肉を動かすのに有効です。

また、

少し姿勢を変えるだけでできる簡単なストレッチもあります。

 

ストレッチ: 上を向いた姿勢であっかんべーをしてください。

そうすることで、舌の奥の方の筋肉がストレッチされます。

 

しかし、

一人で行う体操ほど味気ないものはありません。

ご家族やお友達とおしゃべりしたりする時間を少しでも増やし、

会話の中で体操する時間を設けることが、

一番のリハビリになるのでは無いでしょうか。

 

 

 

Q5. 訪問歯科診療では、認定士としてどのように患者さんをサポートしたいと考えていますか?

 

副院長: 

私たち芦屋もみじ歯科のスタッフの中で、

摂食嚥下リハビリテーション認定士としての知識を共有しています。

 

そうすることで、

スタッフみんなで多角的な視点を持ち、

それぞれの患者さんにあったより良いリハビリテーションのメニュ

ご提案していきたいと考えています。

 

嚥下の評価は、

**少量の水やとろみのついたお水を飲んでみる「水飲み検査」**や、

喉の動きなどの観察など、様々な方法を組み合わせます。

嚥下内視鏡検査(VE)は診断に有用ですが、

検査自体に苦痛を伴い、

すべてがわかる万能な検査でもありません。

リスクがあるからこそ

様々な状態の患者さんに最適な検査法を選択できればと考えています。

 

嚥下の際に評価するのはまず機能ですが、

その機能を最大限に発揮できる姿勢食形態など、

工夫できる項目もたくさんあります。

気になる点がある際は、ぜひご相談ください。

 

 

6.まとめ

今回は、

摂食嚥下リハビリテーション認定士である副院長へのインタビューをお送りしました。

体の機能は、

毎日少しずつ変化するため、

患者さん自身もご家族も

知らず知らずのうちに

状態が悪化していることがあります。

自覚が無くても、

半年に1度は嚥下機能(飲み込み)のチェックに

もみじ歯科を受診してみてはいかがでしょうか?

ちょっとしたことでも、遠慮なくご連絡ください。

 

芦屋もみじ歯科